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【面接力をアップさせるチェックポイント】
メーカーエンジニア関連職

1.「つくりたい」しかし「すぐやれる自信もない」「できない」では通らない
2.リーダーとは管理だけではない。アツイ思いで巻き込むこともリーダーシップ。
3.大手メーカーは終身雇用を好む 「不満もないのに会社を辞めるなんてわがまま」
4.マネジメントは手段、無理に管理職になりたいと目的にしなくともよい
5.広い視点で
6.もの作りへのアツイ情熱を思い出しておく

1.「つくりたい」しかし「すぐやれる自信もない」「できない」では通らない
面接で「できますか?」と直球の質問をされたとき、凍りついてしまう方がいらっしゃいます。
「そう、言われると・・・・そう・で・す・ね、できません」と開き直ったり、
自信なさそうに「は、はい、やれると思います」と返すのが精一杯だったりします。
エンジニアの方はそのときの状況を冷静にとらえる傾向があるので、
現在の状況のみをそのまま伝えてしまうのです。
このシーンでは、「すぐにはできないかもしれないがやりたい!!そして必ずできるようになる!!」
という意志と、そのために何をやる必要があるか分かっている、という主体性を伝えたいところです。
だから根拠のない自信で「できます!」とごまかすのでも、「できません」と今の状態を言うのでもなく、
「○○の状況や知識がまだ御社で求められるレベルではないと思いますので、
明日からすぐに行うことは難しいかもしれません。ただ○○さえ習得すればできると思います」
というように伝えるのです。


【ケース】

産業用機械設計 → 自動車の機構部品の設計

【Before】

Q:「自動車の設計になぜ取り組みたいと思ったのですか?」

A:「小さい頃からクルマが好きだったのでクルマづくりに関わりたいと思いました。」

Q:「現職の機械と自動車ではずいぶん違うと思いますがそのあたりはどうですか?」

A:「確かに違うと思います。経験もありませんが機構部品としては同じなので
  がんばれば大丈夫だと思います。」
【After】

Q:「自動車の設計になぜ取り組みたいと思ったのですか?」

A:「小さい頃からクルマが好きだったということとエンジニアとして仕事面で面白そうだと思ったからです。」

Q:「現職の機械と自動車ではずいぶん違うと思いますがそのあたりはどうですか?」

A:「現職よりも制約条件が多い中で高いレベルで開発することが求められるので、
  かなり違いがあると思ってます。振動や騒音解析は自信があるのですが、強度や軽量化とかコスト
  やスピード感はまだまだのレベルだと思いますので、もっと鍛えていきたいと思っています。
  基本的には機構部品なので勘所がわかれば大丈夫だと思います。」

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2.リーダーとは管理だけではない。アツイ思いで巻き込むこともリーダーシップ。
「リーダーとしての経験はありますか?」「ありません」。
エンジニアの方は興味のないことを聞かれたことに最小限しか返答しないことが多く、
逆に興味のあることにはすごく能弁に語り続ける傾向がみられます。
なのでなかなか対話が盛り上がりにくくなりがちです。
リーダーとしての経験、使用ツールの経験の有無など「はい」か「いいえ」で聞かれたとき、
それのみを答えてしまうと話が続かず、せっかくの良さが隠れたままになってしまいます。
リーダー経験についても、よく聞くと役職上ではないが事実上プロジェクトのとりまとめを
している方もいらっしゃいます。
そんなときは正確に「役職としてはありませんが、○○のプロジェクトではリーダーを任されておりました」
と伝えましょう。

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3.大手メーカーは終身雇用を好む 「不満もないのに会社を辞めるなんてわがまま」
大手メーカーではみなさんを面接する管理職の方は転職経験がない人が多く、
そのような方々はみな不満を抱えながらがんばって仕事を続けてきた方々です。
「定年までに何をしたいか?」と、ずいぶん先の計画を聞く企業も実際あります。
そのような方に向かって「不満はありませんが更なるキャリアアップを実現するために
今回転職を決意しました。」と語っても前向きには受け止められず、
逆に、不満がないのに辞めるということは、やりたいことがちょっとできなくなると
簡単にまた辞めてしまうかもしれないと思われることもあります。
嘘をついてまで不満や事情を隠すことより、「なるほど。無理もないな。」と共感されることが重要です。
不満との向き合い方は面接力向上セミナーの話を参考にまとめてください。

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4.マネジメントは手段、無理に管理職になりたいと目的にしなくともよい
もの作りから離れることを望む人は多くはありません。
「5年後にはどうなっていたいか」という質問を受けたとき、
求人票に「将来はリーダーとしてマネジメントできる方を求めます」と書いてあると、
ついつい面接の場で「マネジャーを目指したい」と安直に自己PRをしてしまいがちです。
そんなときに「マネジャーなんて大変なのになぜなりたいのですか?」と突っ込まれたとき、
評価がわかれてきます。
「やりたくないけど年齢的に会社が期待するだろうから」という思いで回答するのと、
「大きな仕事を成すには自分だけではなくメンバーを巻きこんで組織としてやりとげることが必要になるので、
なんとかできるようになりたいと思っています。若手を育てるということにも興味があります。」と回答するのでは
大きな違いがあります。
無理に管理職になることを目的にするのではなく、
アツイものづくりを大きく実現させるための手段としてとらえると
自然に自分の思いを話せるのではないでしょうか。

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5.広い視点で
エンジニアの方とお話ししていると、興味のある領域のことについては滝のように話が止まらなくなるのに、
知らないことや関心のないことはパタッと紋切り調になってしまうことがあります。
今エンジニアに求められているのは「広く、深く」です。
関心のある領域を深めながらも視点は広く、
例えば機構設計であれば、電気はもちろん製造、マーケティング、営業の視点からも
自分の仕事を俯瞰できる人が歓迎されています。
ただ設計するのが好き、とだけ回答するのではなく、
自分の手がけたものがどうなってゆくのかということへの関心、視点も話せるようにしておきましょう。

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6.もの作りへのアツイ情熱を思い出しておく
広い視点も大事ですが、実はそれ以上に求められているのは、「いいものを作りたい」というアツイ情熱です。
みなさんお持ちではありますが、「できるかどうか」の説明ばかりに終始してしまい、
面接の場で相手にアツイ情熱を伝えていない方が非常に多くいらっしゃいます。
言葉で伝えることは照れくさいものですが、意識をしておくだけでもずいぶん印象は変わります。
いま一度面接に向けて「そうだ、自分はより良いものを作りたいから転職しようと思っていたのだった。
それが応募先でできそうだから応募しているのだった」ということを思い出しておいてください。
「ああ、この人ももの作りがホントに好きなんだな。」
自分が採用する立場になったときも、こう感じさせる人を採用したいと思いませんか?

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